前立腺がんに対する化学療法

従来の治療法に抵抗性であるような転移、播種した進行期前立腺がんを対象にする場合、これまでの臨床データに立脚した集約的治療が求められています。ホルモン不応性前立腺がんに対しては、タキサン系抗がん剤(ドセタキセル)を用いた化学療法の有用性が報告されています。タキサン系抗がん剤は、がん細胞においてp53 非依存性のアポトーシスを誘導し、微小管の脱重合の阻害作用により、がん細胞の増殖を抑制します。前立腺がんに対して、FDA(米国食品医薬品局)により有効性が認められた抗がん剤で、ホルモン療法との併用療法を含め、ホルモン不応性前立腺がんの予後改善が報告されています。本年保険承認される予定です。
男性ホルモン、女性ホルモンとも骨の形成を促進し、また、骨量の減少を抑制する作用があります。これらの性ホルモンの低下が骨粗鬆症の発症に関与していると考えられています。したがってホルモン療法を長期間続けると、男性ホルモンの低下により、骨粗鬆症が生じる危険性が指摘されています。当科では5 年前よりホルモン療法を受けている方は骨密度を定期的に測定し、骨粗鬆症の治療としては、経口薬のビスフォスファネート製剤(ボナロン、一般名アレンドロン酸ナトリウム水和物)を用いて、早期よりの治療を開始しております。
骨転移がんに対しては、破骨細胞の活性を押えるビスフォスファネート製剤(ゾメタ、一般名 ゾレドロン酸水和物)を用い、骨折や脊髄圧迫症状などの骨関連事象を極力予防する治療を行っております。





